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”青虫の命”も”人の命”も一つだけ、何物にも代えがたい大切な命。

私は今、庭で家庭菜園に忙しい、ちょっと大げさかな。
小さいポットに大根の種をまき、可愛らしい双葉が出てきたら、植え替えをしようと思って、次の日にでも苗を植え替えしようと見たところ、きれいに葉の部分だけが無くなっていることに気づきました。
ふと見ると、そのポットの縁に、ボー然とたたずむ?全身が緑色なのに”青虫”と呼ばれるものが一匹いたのでした。
ポットの中の小さな苗の葉を食べつくし、はらぺこあおむしがどうしたらよいものかと立ち尽くしているように私には見えました。

どう見ても、この青虫は”モンシロチョウ”の幼虫。
アブラナ科の野菜の葉を好むことは承知しています。
はてさて、どうしたものか。
庭のアブラナ科の野菜は、この大根の小さな苗とこれまた同時期に種をまいた壬生菜の小さな苗しかない。
はらぺこあおむしに差し出せるような、野菜は私の菜園にはなかった。
仕方がないので、冷蔵庫からもういい加減小さくなったキャベツを与えてみたが、新鮮ではないのか、農薬で怪しくなったものなのかわからないけれど、
青虫君の口には合わなかったようだった。

そういえば、おかしなことが続いている。
本来ならば、青虫が葉を食べることのない、通称「焼肉レタス」、チシャですね、このチシャになぜか青虫がいて、いくらか葉に穴を開けて食べている形跡があります。
でも、アブラナ科の野菜と違い、口に合わないのか、体質に合わないのか、
食欲旺盛なはずのあおむしは積極的に食べていないため、大きくなっていないのだ。
これはどういうことなのか?

考えるに、親であるモンシロチョウは、本来キャベツの葉に卵を産み付けるべきなのに、それができないでいるということがいえるのではないか。
つまり、モンシロチョウの本能で、農家さんが育てるキャベツが安全なものと判断していないということ。
だから、渋々というかやむを得ず農薬のないものに卵を産み付けるしかなくなり、素人の私の育てようとしていた幼い苗に仕方なく卵を産み付けたと考えられる。
モンシロチョウにしてみれば、自分たちの種の絶滅を避けるため、いろんな場所に卵を産み付けているのでしょう。

とはいえ、発見してしまった以上、この青虫君を放っておくわけにはいかない。
助けたら、お釈迦様に地獄から救ってもらえるかもしれない。(笑)
というのは冗談であり、本気でなんとかして青虫君の命を救って差し上げねば。
そこで、地元の農家さんがお店に出しているキャベツを購入。
多分そんなに農薬は使っていないのではないかと楽観的に考えた次第。
今朝、青虫君がぐったりしていたので無駄かもしれないと思いつつ、購入したキャベツの葉を与えてみました。
午後に様子を見ると、キャベツの外葉は、所々穴が開いていて、明らかに青虫君が食べたとわかりました。
青虫君も幾分大きくなっているようでした。ホッとしましたね、サナギになるまで見守らないといけませんね。



”青虫の命”も”人の命”も一つだけ、何物にも代えがたい大切な命。_b0371922_21594941.jpg

この青虫君と同等扱いするつもりは毛頭ないのですが、
ここで、名古屋入管管理センターでの事件について語りたい。
日本語を学びたいと留学していたスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんの死を無駄にしないため、日本がとことんおかしなことをしていることに、黙っていられなくなったので、この話をしたいと思います。


NHK ナビゲーションより


私を助けてください
~あるスリランカ女性の死~



ウィシュマさんは、名古屋出入国在留管理局に収容され、体調が悪化し
何の処置もされることなく、今年3月に収容所で亡くなられました。
ウィシュマさんの母は
「娘とはもう二度と会うことはできません。その悲しみに耐えられません。
悲しくて言葉も出ません」

上川法相は、
「問題があったかどうか、事実確認の解明をした上で対策をしっかりと講じる」と、
なんて言うか人の命が失われたことに対し、他人事のような、
例えていうなら、ロウソクの火が消えたくらいにしか思っていないような淡々とした話に、背筋が凍りそうになりました。

こういう感覚だから、いつまでたっても”欧米人ではない外国の人”への差別感覚が変わらないのだろう。
亡くなった人が、ヨーロッパやアメリカなどの国の出身ならば、絶対にこんなことは起こらなかったと私は断言する。

ウィシュマさんが遺された日記の内容に、胸が痛くなる思いでした。

 

面会した支援者の話
「衰弱というより、死にそうな状態でした。本当に点滴1本打っていれば本当に無念な思いでした」

彼女が施設を出られるよう支援した人たちは、入管の対応に憤りを感じています。

支援者
「入管が適切にやったとは言えないです。『誰もケアしてくれない』と言っているから」

残留資格のない外国人を収容する入管施設、そこで収容されている外国人が亡くなったケースはこれまでも相次いでありました。
これまでに、
2014年、東京で体調不良を訴えたスリランカ人が、診察を受けられないまま死亡。
同年に、茨城でカメルーン人とイラン人の2人が死亡。
2018年、福岡で中国人男性が死亡。
2019年、ナイジェリア人男性が死亡。
恐ろしいことに、2007年以降、17人もの人が死亡しています。

ウィシュマさんが留学生として来日したのは、4年前。
ウィシュマさんの夢
”私は日本語を習得したいです。スリランカで語学学校を開きたいです”
子供が大好きだというウィシュマさん、地元小学生との交流会に積極的に参加していました。

ウィシュマさんの母親は、家を担保に借金をしてウィシュマさんを日本へ送り出しました。
ウィシュマさんは当時同居していた男性から暴力を振るわれていたと友人に語っています。
生活は不安定になり、学校へ通うこともなくなりました。
事態が動いたのは去年の8月、助けを求めて交番に向かった時のことでした。
学校に通えず留学生の在留資格を失っていたため、名古屋の入管施設へ送られることになったのです。

在留資格のない外国人は、審査の上、国外退去処分が下されると、ほとんどの人が帰国。
帰国できない人が収容されるのは、入管施設なのです。
ウィシュマさんも帰国を命じられましたが、同居していた男性に脅され
その選択を取れずにいた。

収容されたのは、6人部屋。
1日のほとんどをその部屋で過ごすことになりました。

遺された日記には
10/5 私は日本に来られて幸せだった。お母さんに会いたい。
10/14 彼が私を殴ったこと、心を傷つけたこと、私しかわからない。
    今は考えたくない。
11/12 自分のことでいろんな人に迷惑をかけていないか。とても悲しい、
    悔しい。
収容から4か月経った、去年12月
12/18 眞野さんが来ました。わたしのことを助けてくれます。
   (在留資格を失った外国人を支援している眞野さん)
眞野さんはウィシュマさんと手紙や絵のやり取りを繰り返してきました。
12/31 眞野さんへの手紙に、
    心リラックスになりました。私の心に平和をくれてありがとう。

ウィシュマさんの体調が悪化したのは、1月下旬のことでした。
1/23 食べてもなぜか吐いてしまう。
    夜、頭と足がすごく痛かった。
1/24 朝、食べたものを嘔吐してしまった。
1/25 足が痛い、唇がしびれる、夜息をするのが辛い、我慢できない。
    早く私を助けてください。
1/26 朝、レントゲンを撮ることになった。
日記はここで終わっています。

その後体調は急激に悪化していった。
その様子を記録し続けた人がいます。
週に2回ほど面会に訪れていた、支援団体START 松井さん。
1/28の夜、ウィシュマさんが助けを求める電話が入ります。その内容は
「昨夜吐いて血が混じっていた、死にそう。めまい、ドキドキ、しびれ、下半身重い」
面会した時も、かなり衰弱したような状況でありましたね。

出入国在留管理庁の中間報告
「私が死んでもいいのか」などと泣きながら述べた。
その際、福看守である入国警備官が「ここにいたら他の被収容者に迷惑になるから移ってもらう」を述べると、
Aは「迷惑?」と聞き返したが、移室が進められた。

眞野さんへの手紙の内容
「わたし、12.5キロ ぐらい やせて います。ほんとうに いま たべたい です。
わたし まだ げんき ない。わたし しぬ こわい」
「入管職員は、私を病院に連れていきません。回復したいけれど、
どうすればいい?早く わたしを助けてください」

1月下旬 血液検査、尿検査を実施。
2/5 外の病院で診察を受けさせた。

薬の処方履歴には、服用拒否の文字が列挙。
同じ部屋で過ごしていた女性は、
ウィシュマは吐くばかりで水を飲んでも吐いてしまっていました。
薬を飲んでもはいてしまうため、飲むことはめったにありませんでした。

2/9 支援する松井さんが面会すると、ウィシュマさんはバケツを抱え車いすに乗っていました。
松井さんのメモには、15.5キロ体重減、面会中にもどした。点滴してほしい。

松井さんら支援者は、収容生活に耐えられる状況にはないと、入管に対して、施設の外へ出すよう(仮放免)求めました。
”外の病院で点滴を”
誰にいつまで仮放免を認めるかの判断は、入管の裁量とされている。

ウィシュマさんの仮放免は亡くなるまで、
認められることはありませんでした。

支援者の松井さん
「即刻、仮放免」ということで、「我々が連れて行くから」と繰り返し訴えてました。
入管側は「大丈夫だ」ということで「ちゃんとやってます」というような態度でした。

報告書で、入管は「仮放免の許可を検討する方針だった」としています。

3/3 ウィシュマさんが亡くなる3日前、松井さんと最後の面会。
ウィシュマさんは、指がけいれんしている状態でした、耳の中で電車が走っているって言ってましたね。
別れ際、ウィシュマさんが絞り出すように伝えた言葉、
「きょう連れて帰って」
3/4 ウィシュマさんは外の病院で診察を受けています。
対応したのは精神科の医師で⇦ なぜ精神科の医師の診察なのか意味が分からない‼
「仮釈放してあげれば良くなることが期待できる。患者のためを思えばそれが一番良いのであろうが、どうしたものであろうか
⇧医者が「どうしたものであろうか」とするところが超無責任、人の命を何だと思っているんだ!
3/6 職員の呼びかけに応じなくなったウィシュマさん。
緊急救命処置がとられましたが、午後3時過ぎ息を引き取りました。

ウィシュマさんの友人
なぜ入管は彼女を助けなかったのでしょうか?
日本でこのようなことが起こるなんて、とてもショックを受けています。

遺された手紙には、ウィシュマさんの願いが綴られています。
「ここで びょうき おわりに するように がんばって まのさんの うち に きます あなたが大好きです」


どうしてこんな心の綺麗な人が、日本語の学校をスリランカに作ろうと希望をもって来日されたのに、このような結果になってしまったのか。

私には、日本人が好む人種とそうではない人種が間違いなくあると考えています。
日本人は、白人とか、欧米出身の外国人とかのイメージは良いものの、そうではない、白人ではない人種とか欧米以外の国の出身者には冷たいというか
いい感情を持っていない気がしてならない。

国連高等弁務官だった緒方貞子さんが、日本人は欧米人に良い評価をしても、
そうでない国の人に対し、例え優秀な人であっても評価しようとしないというようなことをインタビューで語っています。
この言葉の通りなんじゃないですかね。
入国管理センターに収容されている外国の方の大半は、欧米出身者ではない。
仮にウィシュマさんが欧米出身者であったなら、体調が悪化したと訴えたら、入管はすぐにでも医者に診察を依頼しただろうと思います。
結局のところ、日本人特有の人種差別が、このような事態を生んでいるんです。
それは間違いないと考えます。

ウィシュマさんが、支援者や応援する人たちによって、早くに入管から出られるようになっていたら、命を失うことなく夢を実現すべく日本語の習得に励まれたことでしょう。
そして、日本とスリランカの架け橋になってくださっていたかもしれなかったのに。

これでは逆ですね、
このことはスリランカだけでなく、多くの国々の人々にもこの問題は伝わり、日本に対する評価、日本人に対する評判が悪くなることは避けられないでしょう。
日本人がどんどん少なくなっていっている現状を気にもせず、欧米人以外の外国人に対する差別意識が高いままならば、外国の人々から日本は敬遠され孤立の一途を辿る未来が想像できてしまいます。

ウィシュマさんに対して、血の通った対応を取ろうとしなかった入管の責任者たち。
世論がこの問題を非難し続けないと、冷血な入管の責任者と人の命をモノくらいにしか考えない政治屋の意識を変えることはできません。
日本人は血も涙もない冷徹な人間だと思われたくないなら、この入管の在り方に声を大にして批判してください。
黙っていることは、入管のやり方、人の命を大事にしない政治屋の方針を支持しているのと同じです。

追伸:
悲しいお知らせです。
青虫君は、天に召されました。
どうもキャベツが合わなかったようです。
青虫の育て方を勉強することから始めようと思います。


by kamosiya | 2021-05-08 21:47 | ひとり言 | Comments(0)

麹作りに魅了され発酵食品を作り、心や身体に良いと思われることを追求して参ります。


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