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ゲノム編集も利益優先

本日の中日新聞 17面 ”時のおもり” 池内 了氏の記事を読み、
ほとほと今の政権のやることに呆れ果てました。



倫理が後回しになる時代

現在という時代は、倫理と利益のジレンマの中で、倫理は後回しとなって利益を優先することが当たり前となりつつある時代と言えようか。
首相をひたすら守ったエリート官僚が倫理や矜持を失い、自己保身という利益のため首相に尽くす存在となってしまった。
このような当面の利益を優先するのが当然となったことが、現在の日本の政治や社会を大きく歪めていると思わざるを得ない。

この風潮はあらゆる分野に及んでいる。
企業の検査データ偽造、多くの企業が倫理違反をしているだろうが、
ひたすら利益追求に専念しているのではないかと思ってしまう。

科学技術の分野でも利益と倫理のジレンマを抱えている。
その具体例として、ゲノム編集技術推進の動きを挙げよう。
ゲノム編集は従来の組み換え技術に比べて格段に効率的な遺伝子操作技術で、
筋肉もりもりの肉牛などが既に造り出されている。

現在は厚生労働省の遺伝子組み換え食品等調査会において、食品衛生法による
食の安全面での審議が始まっている段階だが、
環境省の「DNAを切断するだけだから、遺伝子組み換えとは異なる」との
理由で規制しない方針に追随して、
食品衛生においても「DNAを切断するだけ」だから規制しない
という方針を採用しようとしている。
それだけでなく、「1~数個の塩基挿入操作」も許容する方向で議論が進められている。

カルタヘナ議定書では、予防措置原則に基づいて少数の塩基を挿入する遺伝子組み換え技術を規制することになっているのだが、それを取っ払って認めようというわけだ。

このような動きの発端は、安倍内閣が統合イノベーション戦略を閣議決定し、
ゲノム編集技術をその中核として位置づけ、早急に推進体制を整備せよと指令を出したことにある。

ゲノム編集によって遺伝子操作した食品開発でイノベーションを起こし、
経済的利得を得ることを急いでいるのだ。

ゲノム編集した細胞は、ガンにかかりやすいという報告があって
安全性において問題があるとされているのに、利益優先なのだ。

現在、厚労省、文科省合同で、基礎研究に限定しているが、
人間の受精卵にゲノム編集を用いることを容認する案が、パブリックコメントに付されている。
人間の遺伝子操作に関する倫理的議論を省略しての提案である。

AI(人工知能)の軍事利用など、利得追及で倫理が後回しになっている問題は
まだまだ多くある。
こんなことで果たして人類は持続可能なのだろうか。

ゲノム編集のこと、前にもお伝えしましたが、
誰が、そんな遺伝子をゲノム編集された🍖、🐟、食べ物を食べたいと思うのでしょうか。
ひょっとしたら、遺伝子のゲノム編集された食べ物は、市場になんの表示もなく流通させるつもりでしょうか。

食品に対し、積極的にゲノム編集しようとしていることに驚いているのに、さらに呆れたのが、人間に対してのゲノム編集を急ごうとしているということ。

いったい、安倍さんは何を考えているのか。
本当にこの方は利益のことばかりで、ゲノム編集を施した食べ物を
安倍さん本人は食べず、消費者に食べさせることはなんとも思っていないのでしょう。
でなければ、そのようなことを進んでやろうとはしないはず。

この安倍さんのやろうとしていることを、
”No”と否定できる人間が周りにいないことが非常に問題に思います。


※カルタヘナ議定書に、アメリカ合衆国は条約に署名しているが、
 批准していない。
 アメリカが批准していないのならと、
 人間の受精卵にゲノム編集を用いることを容認する案というものが
 堂々と出せるのだと思います。
 いざとなれば、アメリカに追随する気でいるからです。

こんな遺伝子のゲノム編集を推進していく動きを止めるのは、
世論しかありません。
携帯電話の画面を追ってばかりで政治に無関心でいては、
知らぬ間にゲノム編集された食べ物を食べるしかない状況に
身を置くことになりかねません。(;一_一)

by kamosiya | 2018-11-10 20:05 | ひとり言 | Comments(0)

麹作りに魅了され発酵食品を作り、心や身体に良いと思われることを追求して参ります。


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